Liam Mom's Blog

言葉が遅いってどういうこと?言語が遅いと診断を受けてからの記録です。アメリカ人パパ、日本人ママ、言葉が遅い三歳息子の日常を綴ります。

「言葉が遅い子の為のスクール」も開始!

スピーチセラピーが始まった次の週からは、週二回午前中に

 

言葉だけが遅い子だけで構成されるスクールに行くことになりました。

 

実際に通う前に書類を届けるのも兼ねて見学に行きましたが、先生は常時4人程。

 

30代~60代位の女性の先生達で皆さんとても朗らかで優しい印象。

 

先生の1人は全く外見からは想像つかなかったんですが「祖父母が日本人」という

 

先生もいて、とても親しみを感じてしまいました。

 

とはいっても「日本語は挨拶程度しか話せないの。」ということでしたが

異国の地で日本にゆかりがある人と出会うと嬉しいものですね。

 

スクールでのスケジュールですが

 

月に数回は校外イベントがあるので息子の曜日にそのイベントがあれば

 

現地集合で動物園にいったり、海辺の公園に行ったり、ピザハウス(遊戯施設や

 

調理の様子が見学できるようなタイプのお店)でランチ等々に行けました。

 

イベントがない通常の日は遊びの中にも挨拶、クラフト制作、サークルタイム

 

がありました。今思うと日本の幼稚園の年少組のカリキュラムに近いと思います。

 

息子はアメリカのデイケアやプリには通うことはありませんでしたが

 

話に聞くと「日本より自由度が高いというか遊び系が多い」ようだったので

 

さすがに言語遅延の子供の学校だけあって、自由度は低めで「学習」する施設

 

だったなと振り返っています。

勿論、勉強や学習に力を入れる学校もあります。私が住んでいた地域で「高級ではない

平均的な学校は」という意味で書いております。

 

このスクールにもセラピーと同じ期間、1年強通いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカでスピーチセラピー開始!

言葉が遅いようねと言われた一歳検診から9カ月。

スピーチセラピーが1歳9カ月になる少し前に始まりました。

隣街にあり、車で高速道路を使って30分程の場所です。

医療系機関が多く入るテナントビルの2階にありました。

 

待合室で見かける子供は幼児がほとんどでしたが、7,8歳位の子や13歳

くらいの子も見かけました。息子は身長こそ平均でしたが食が細くてかろうじて

成長曲線の普通範囲に入ってる程度でかなり細め。小さく見えるので待合室の中でも

まだまだ赤ちゃんだなという感じ。

 

待合室のコーナーに絵本とプレイマットが置いてあるコーナーがあるのですが

とにかく人見知りしないのでダーッと走っていって他の子供が

遊んでいる最中にニョキっと顔を覗き込んだりするし、待ち時間が長引くと機嫌が

悪くなって愚図ったりするし結構大変でした。待合室で待っている他の子は

皆静かでじ~っと絵本を広げたりしてる子が多かったので息子が騒ぎ始めると

うるさくてうるさくて。廊下にでて落ち着かせするのに手こずったのを思い出します。

 

息子の担当はまだ二十代かな?と思われるような若くて金髪の先生。

今ふと思い出したのですが、そういえば男性セラピストは一人もそこではみませんでした。

昔のレネ・セルヴィガーのような童顔の可愛らしい人で

「こんな可愛い先生なんてラッキー!」と私が思ったり・・・^^;

 

セラピーには毎回決められたスケジュールがあります。

付き添いの親は一緒に部屋に入ることもできますし、待合室で

待つことも可能でした。私達は必ず中に一緒に入りました。

 

部屋の中には幼児用のテーブルと椅子、背の高い棚が二つ(鍵がかかっています)、

本棚、オモチャのラックにセラピストのデスクがありました。床にもボードゲーム

等が積み上げられてあります。

息子は部屋に入るとすぐに目に入ったオモチャのラックに向かってどれかを

手に取ろうとします。息子のお気に入りは動物園のセットや、宝探しのオモチャ。

息子が手に取ろうとしても手が届かなかったり、仮に手が届いても箱を開けたり

するのがまだ上手にできません。

 

そこでまず一番初めにセラピストが息子に語り掛けた言葉は「HELP」でした。

 

Do you need help?   

Say, "Help!".

 

親指だけを上げた(グッジョブ!のサイン的な)右手を開いた左手の手のひらに

置いて、押さえるような動作のサイン・ランゲージを

Help!の言葉と共にやって見せます。

 

息子が対象物をうまく開けられない時、欲しいものが手に届かない時、

その最中はその様子を見守って、その後に息子の名前を読んで注意を引いてから

これを繰り返すのです。ポカーンとセラピストを見つめるだけの息子の

手をとってサインランゲージとHELP!を教えてから、オモチャを取って息子に

渡して遊ばせる。すぐに他のオモチャに目移りするから、延々とHELP!

繰り返し教えてもらいます。

 

子供が欲しがるもの、哺乳瓶、カップ、オモチャ等々、何でも子供のすぐ

手の届くところに置かずに他者のHELPが必要なところに置くこと。

そうすることで子供がHELPのサインまたは言葉の必要性を見出し

他者に実際にHELPの要請をすること。家でも出来るのでやってくださいね。

何でも先回りせず、子供の様子をみてから語り掛け言葉を引き出してください。

 

これが第一回目のセラピーでした。

息子はセラピストのことをじーっと見返すだけで真似したり言葉を出したりは

しませんでしたが、一回目のセラピーを機嫌よく30分過ごせました。

何が欲しいのか?助けがいるのか?助けてほしいのか?

これが言えるようになったら、育児もぐっと楽になるねえ。

子供のためのセラピー、いや、親が学ぶセラピーって本当だね!

私はもう大興奮で主人に帰りの車の中ず~っと話していました。

HELP!って大事で便利な言葉!!(改めて!)


セラピーは出来るだけ親も一緒に参加したほうがいいと思います。

親が学ぶことが本当に大きいです。親の為のセラピーといっても決して

言い過ぎではない程学べますよ。私自身、セラピストの指導を見てからは

家での子供との遊び方に幅が出ましたよ。

市役所から相談員が訪問。

カウンセリングから数週間程で市役所からA4サイズの分厚い封筒が届きました。

中身は担当の相談員の自己紹介を含んだカバーレターに20ページ位はある

子供の発達に関する調査・質問アンケートです。

これをすぐに記入して返送した後数日で相談員から直接連絡があり、

その次の週には相談員が私達の自宅まで来てくれることになりました。

 

相談員との面談は40分程度。

事前に提出していたアンケートを元に確認のような形で質問と応答です。

実際の家庭環境、住居環境の様子を見る意味もあるのだといってましたよ。

質疑応答が終わると一か月後からスピーチセラピーに週一度30分のセッションを

受けられるようにしますという事で書類にサインしました。

え、30分だけ?と思ったのですが無料で受けられるものであるし

そんなもんなんだな・・と思いながらサイン前に書類に目を通していると

自分のオモチャを持ってきて相談員の横で遊んでほしそうに座り込みました。

うちの息子、三歳位までは全く人見知りがなかったです。

今でもほとんどないですが・・・

 

そんな息子を見て相談員から

「すごくフレンドリーね。人見知りしないの?

言葉は出てないけどこれだけ社交性があるなら、もっと沢山の人の中で

過ごすのはもしかしたら彼にとって良い刺激になるかもね・・・。

セラピーの他に週二回程言葉が遅い子達が集まるスクールに行く用に

手配できます。どうかしら?」

 

週1の30分のセラピーの上、週2回、三時間ずつのスクールにまで

いけることになりました!なにか劇的に変化が訪れるかは分からないけど

私と二人で過ごす日々よりはずっと好ましい機会を息子に与えられるとなって

私達としては願ったり叶ったり!

 

この後またドン!と分厚い書類の束が送られてきまして

セラピーとスクールの申請を済ませ、正式に市から受理証明が送られてきたのが

10日くらい。アメリカ、申請とか書類とか異常に処理が遅いことが多くて

日本人の私には耐えられないイライラを経験してばかりでしたが

(比較的マシな医療系でも日本と比べたら進展が本当に遅い!)

市役所から相談員が来る⇒実際にセラピー開始、スクール開始までは

二か月程で進んだのでかなり早く感じました。

それまでの経験から「セラピーいきましょう」といってきたところで

実際始まるのは半年先かしら・・・位に構えていたので、ペーパーワークの

量の多さに驚きつつもそれがサクサクと進んでいくので

アメリカでも仕事ちゃんと早いところは早いんだな!!なんて感心したものです。